スクラッチ開発は時代遅れ⁉パッケージ開発が台頭しても選ばれる理由

2021年08月23日

システム・ソフトウェアを導入する際に、よく比較検討されるスクラッチ開発(オーダーメイド)パッケージ開発。時代によって様々なパッケージ製品が生み出されてきましたが、それでもなおスクラッチ開発によるシステムも選択肢にいれることをお勧めします。
目の前の開発コストだけでなく、導入後のパフォーマンスもしっかりと考えて自社にあったシステムとその開発方式を選びましょう。今回はベストな業務効率の向上を実現するスクラッチ開発の特徴をご紹介します。

目次

スクラッチ開発とは

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スクラッチとは「ゼロから」「最初から」という意味をもつ言葉です。そのため「スクラッチ開発」とは、システムを一から作る開発方式のことです。言い換えるとオーダーメイドでシステム開発することを指します。

また、例えば過去に作成したテンプレートを使って開発することを「セミスクラッチ」、完全にゼロから作り出す「フルスクラッチ」と呼んで区別する場合もあります。今回はスクラッチ開発(オーダーメイドのシステム開発)のメリット・デメリットや開発の進め方についてご紹介します。

スクラッチ開発のメリットとデメリット

まずはスクラッチ開発をするメリットとデメリットについて考えてみましょう。以下のような点をそれぞれ意識してスクラッチ開発を採用するかどうか判断することが重要です。

スクラッチ開発のメリット

システムを自社仕様にカスタマイズできる

スクラッチ開発を行えば完全オーダーメイドのシステムを開発することも可能です。全く新しい領域のシステムを開発したい、他社との差別化を図りたいということであれば、スクラッチ開発を採用することで独自のシステムの構築が可能です。他にも使い勝手やデザインなども自由自在にカスタマイズすることが可能です。

長期にわたって安心して使い続けられる

パッケージ開発は、システムバージョンアップ時に改変されると、これまでの仕様や操作性、使い勝手が、メーカーの都合で変更になってしまう可能性があります。またシリーズ自体が廃止されると、業務に合うかどうかわからなくても新シリーズへの変更を迫られたり、サポート対象外となってしまったりする恐れもあります。さらにシリーズ変更になってしまうと、入力済のデータの移行が難しい場合もあります。

その点、スクラッチ開発は自社専用のソフトなので、同じ仕様、操作性、使い勝手が保証されています。既存データについても完全に移行することができるので、長期にわたって安心して使い続けられます。

予算に合わせてオーダーできる

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既製品はあらかじめ搭載されている機能と価格が決まっています。オーダーメイドであるスクラッチ開発では予算に合わせたシステムを構築することができます。自社に必要な最低限の機能のみを開発できるので、結果的に費用を抑えられます。

 

スクラッチ開発のデメリット

コストが高くなりやすい

スクラッチ開発は前述の通り、予算に合わせてオーダーもできますが、一からシステムを構築するため、どうしても工数がかかり、パッケージに比べてその分費用も高額になりがちです。ただ、既存のパッケージ開発が自社の業務に合っていれば問題ありませんが(これは非常に稀です)、使いづらいパッケージソフトを無理して使い続けるのは、結果的に業務に支障を来し、効率が悪くなる可能性もあります。それを補おうと、パッケージ開発で業務に合わない部分を少しでもカスタマイズした場合は、弊社のスクラッチ開発費の1.5倍以上の見積り額が提示されることも多々あります。

弊社ではスクラッチ開発であっても開発コストを抑えるノウハウがございますのでご安心ください。

トウサイが低コストでオーダーメイドシステムをご提供できる理由と御見積の目安はこちらも参照。

開発期間が長い

スクラッチ開発の場合は一からシステムを開発するため一般的に1年はかかると言われています。特に過去のテンプレートを使わないフルスクラッチの場合は期間がどうしても長くなってしまいます。スピードを重視されるなら既製品やパッケージ開発を選択せざるを得ない場合もあります。

しかしながら、トウサイのスクラッチ開発は3~6か月で開発できますので、「自社独自のシステムを至急導入する必要がある」といった緊急性の高いご要望にも対応が可能です。

開発会社によって品質に差が出る場合も

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出来上がりの品質は、開発会社の技術によって差が出てしまう場合があります。依頼する前に必ず実績を確認した方がいいでしょう。

トウサイでは外注は使わず全て自社で開発しているため、予算を抑えながらも安定した品質を保つことができます。万全の品質保証体制を整えていますので、担当者が変わっても品質が一切変わらないことは、これまでの実績からご確認いただけます。

1500社以上の導入実績を持つ弊社実績の詳細はこちらをご覧ください。

スクラッチ開発の進め方

Cost management concept with businessman

まずは要件定義を行います。ユーザーに「どんなシステムが必要なのか?」「どういった機能が搭載されているべきか?」を検討していただき、システム開発会社の担当者と打ち合わせを行います。ここが一番肝要で、要件のすり合わせができていないとユーザーが意図したものと異なるシステムが出来上がってしまうリスクもあります。

ここからは開発会社の仕事です。まずは要件定義に基づいてエンジニアがシステムの設計を行います。その後、プログラミングでシステムを形作っていきます。完成したらテストを実施し、バグや欠陥を徹底的に洗い出し、ユーザーが求める仕様になっているかといったことも検証します。テストを行って修正し、またテストするという繰り返しでシステムが洗練されていくのです。

テストが完了して万全であることが確認されたらいよいよリリースです。お客さまにシステムを納品し、その後は保守やサポートを行っていきます。

トウサイでは、途中経過をお客さまにご確認いただきながら開発を進めていきますので、意図したものと異なるシステムが出来上がってしまう、といったリスクを未然に防いでいます。

ちなみに、システム開発の流れには上流工程から計画に基づいて段階的にシステムを完成させる「ウォーターフォール型」と、システムを構成するモジュールごとに開発を進めて最後に統合させて1つのシステムを構築する「アジャイル型」の2通りがあります。こちらに関してもそれぞれメリット・デメリットがあります。

詳しくは弊社のコラム「【図解で分かる】システム開発の工程・流れを徹底解説~ウォーターフォールとアジャイル~」をご参照ください。

スクラッチ開発はパッケージ開発よりも時代遅れ?

パッケージ開発とは?

スクラッチ開発の対義語として「パッケージ開発」が挙げられます。パッケージ開発とは既製品のシステムをベースにユーザーが必要としている機能を追加する、仕様を変更して納品する方式です。パッケージ開発は間取りやデザインが決まっていて必要に応じてオプションを追加していく規格住宅、スクラッチ開発は一から家を設計する注文住宅をイメージするとわかりやすいかと思います。

パッケージ開発の利点としてコストや期間を抑えられる、設計や開発がしやすくて楽、不具合が少ないなどが挙げられます。ユーザーにとってもシステムを安く・早く導入できる、既製品が存在するので事前にイメージが掴めるというようなメリットがあります。要件定義によってはパッケージ開発で開発を進めても問題ないケースも少なくありません。

スクラッチ開発は時代遅れじゃない!

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一般的にスクラッチ開発は費用が高いのに対して、パッケージ開発は価格が安く種類がたくさん販売されいて、一見、今の主流のように見えます。しかし、システムの運用では非効率な面が多く、使いづらさを我慢して使い続けているユーザーが多いのも実情です。

独自のシステムを導入したい、業務に合った機能のみが欲しいという場合はむしろスクラッチ開発のほうが費用を抑えられ、しかも自社に合ったものが出来上がります。目の前のコストや開発期間だけでなく、実際に導入した後のパフォーマンスもしっかりと加味したうえで検討する必要があります。

これまでスクラッチ開発は大手システム会社が主流で、費用が高いという印象を持っているかもしれませんが、トウサイでは中間コストを徹底的にカットし、一般的に費用がかかりがちなスクラッチ開発の開発期間をぐっと短縮し、低価格で質の高いシステムを提供しております。業務効率アップを目指して、コストパフォーマンスが高いシステムをお求めなら、ぜひ私たちにご相談ください。